フィリピンの女性に編み物の技術指導を通した雇用機会の創出

スルシィは、フィリピンの女性たちにかぎ針を使用した編み物の技術指導をし、天然素材のラフィアでバッグを制作、女性たちに働く場と高収入を提供し現地雇用を推進しています。完成したバッグは主に日本の主要な百貨店で販売しています。

2019年3月、スルシィはフィリピン女性に編み物の技術指導をし、公正な対価を支払い働く場を提供することにより、持続可能なものづくりに取り組んでいることが評価され、「ビジネス行動要請(BCtA)」への加盟を承認されました。日本の企業でBCtAの加盟は、小規模企業として初めてであり12社目になります。2020年までには100人の雇用を目標に掲げ、技術と生産性の向上を目指し女性の経済的自立を支援します。

バッグの素材は地産地消でもあるラフィアを100%使用し、ラフィア糸の調達からバッグの仕上げまで一貫した生産体制を取り、バリューチェーンの構築に努めています。

環境にも優しい天然素材と1本のかぎ針を使用し、機械の投資も場所も選ばず、いつでもどこでも仕事ができる環境と仕組みを作りあげ、フィリピン女性の経済的自立と貧困から脱出するための支援をしています。

CSR事業として地域に根ざした取り組みにも力を入れ、工房があるセブ島の刑務所に収監されている女性たちに、出所後、スルシィで働けるよう編み物の技術習得トレーニングをし、刑務所内でもバッグを制作しています。バッグ作りで得た工賃は家庭で待つ子供たちに刑務所内から送金しています。また、現地の中学校および高校の家庭科でかぎ針の編み物コースを導入し、技術指導をすることによって手に職をつけてもらい、人材育成にも力を入れる予定です。

また、スルシィは「スルシィ基金(Sulci Fund)」を設け、女性たちに支払う工賃の3%を積み立て、お米の支給や薬代などの医療費、子供たちの奨学金に充てています。

*スルシィのフィリピンでの取り組みに関するビデオをご覧ください。