COP27気候変動交渉の結果に関するアヒム・シュタイナーUNDP総裁の声明

2022年11月20日
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国連開発計画(UNDP)は、11月20日に行われた国連気候変動枠組条約第27回締約国会議(COP27)の交渉において、ロス&ダメージ(気候変動の悪影響に伴う損失と損害)の回避、最小化、及びその他措置のための開発途上国向け基金を設立する合意がなされたことを歓迎します。

これは、気候変動に起因する緊急事態に対する世界的な闘いにおいて、大きな一歩を踏み出したことを意味しています。

開発途上国は、気候変動に取り組む意欲(温室効果ガス排出削減目標など)で世界をリードしています。UNDPの「気候の約束(Climate Promise)」イニシアティブのもと、開発途上国の90%が緩和策への意欲を高め、95%が適応策への意欲を高めています。

地球温暖化への寄与が最も少ないにもかかわらず、その最悪の影響の矢面に立たされているこれらの国々への支援は、長い間待ち望まれていたものでした。

さらに、先進国は、気候変動対策のための資金として、開発途上国に毎年1,000億ドルを拠出するという約束を果たす必要があります。

開発途上国が直面する気候変動の根本的な原因に対処するための適応策や緩和策に十分な投資をすることなく、不可逆的な影響に資金を提供するのは非合理的です。

現在54の開発途上国(低・中所得国の40%)が深刻な債務問題に苦しんでおり、決定的な気候変動対策を講じたり、グローバルでグリーンな経済活動に投資したりする能力に制限がかかっています。

私たちは各国に約束を果たしてもらう必要があります。それしか方法はありません。私たちが必要としている規模と速さでインパクトを与えるためには、これ以上遅れることなく、気候資金に投資を行う必要があります。 温室効果ガスの排出量を削減し、地球温暖化を1.5℃に抑えるためには、クリーンで持続可能なエネルギー源への公正な移行が不可欠です。

数週間後、カナダで開催される生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)では、気候変動と同様に緊急事態にある自然を守るための合意を形成するために、国際社会が一堂に会します。気候変動と自然危機は密接に関係しており、一方の進展なくしてもう一方の進展はあり得ません。この2つの交渉の間で、私たちは今後数十年、数百年にわたって重大な影響を及ぼす決定を下す重要な岐路に立たされているのです。

気候変動に関する科学は明らかです。私たちは問題を知り、解決策を知っています。私たちは、未来の世代へ地球を守るために必要なツールと知識を持っています。私たちは、互いに、そして未来の世代に対して、連帯責任を負っており、決して失敗できないのです。

 


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