ガーナ国境上の入国地点、公衆衛生上の緊急事態に対応するためのモバイルラボラトリーを装備

2023年7月2日
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Photos UNDP Ghana / Vanessa Fosu

国連開発計画(UNDP)は、日本政府からの支援を受け、公衆衛生上の緊急事態を迅速かつ正確に検知・対応するため、ガーナ保健局と連携し、4つの国境上の入国地点にモバイルラボラトリーを設置しました。

ラボラトリーは、アクラのコトカ国際空港及び、アフラオ、エルボ、パガの国境沿いに設置されました。

アクラで行われた引き渡し式で、UNDPガーナ副代表のスクロブ・ホシュムハメドフは、経済発展における入国地点の重要な役割を強調しました。また、健康上の緊急事態における疾病サーベイランス、リスクコミュニケーション、感染予防と管理におけるその重要性を強調し、緊急事態への備えに対し注力することを呼びかけました。また、

「2030年までに持続可能な開発目標(SDGs)を達成するという約束を果たすには、パンデミックに対する備えへの十分な投資なくしては不可能です。国連で最も主要な開発機関であるUNDPは、この点を強く確信しており、将来のパンデミックへの備えを強化することが人間の安全保障の重要な要素であると認識しています」と付け加えました。

ガーナヘルスサービス(GHS)の局長であるパトリック・クマ・アボアジェ博士は挨拶の中で、COVID-19のパンデミックが始まった当初、検査施設が限られていたことにより国が直面した困難を振り返りました。

「ここ数年、私たちはCOVID、マールブルグ病、ラッサ熱、サル痘への対応を迫られてきました。この新しい施設は、あらゆる新興の疾病に対する検査を必要とする個人のために検査を実施するガーナの取り組みに貢献することになります。これは、将来の健康上の緊急事態に対して、より強靭な対応を可能にするものです。」

望月寿信駐ガーナ共和国特命全権大使は、健康上の課題に取り組む上で持続可能なヘルスケアが重要であることを強調しました。また、世界的なパンデミック等、保健衛生上の緊急事態に効果的に対処するための予防的な取り組みに協力し支援していく日本の姿勢を確認しました。

「UNDP、ガーナヘルスサービス、港湾保健局の協力に感謝します。こうしたパートナー間での協力は、ガーナでさまざまなプロジェクトを実施する上で重要な鍵となっています。このような協力やパートナーシップは、ガーナのユニバーサル・ヘルス・カバレッジ達成に向けた進捗を支えるために非常に重要です」と、望月駐ガーナ共和国特命全権大使は述べました。

国境入国地点でのモバイルラボラトリーの供与は、COVID-19パンデミック中およびパンデミック後の弱者に対する必要なサービスの継続を支援するための地域医療システムの強化を目的とした幅広いプロジェクトの一部です。ラボラトリーには、公衆衛生上の脅威に対する早期発見と管理をサポートするための最新の機器が設置されています。 UNDPはまた、ガーナヘルスサービス(GHS)および野口記念医学研究所(NMIMR)と協力し、アフラオ、エルボ、パガ、コトカ国際空港(KIA)の港湾保健局職員によるラボラトリーの効果的な管理と活用を支援するため、能力強化研修も実施しました。

また、プロジェクトの介入により、アクラのチョーコーに、設備の整ったコミュニティベース保健計画・サービス(CHPS)施設、同じくアクラ市内アンニャ・ポリクリニックに患者診療棟が建設され、コミュニティヘルスワーカーの研修も行われました。その他のコミュニティ内の医療施設にも、体重・身長計、成人・小児用聴診器、デジタル血圧計、冷蔵庫用温度計、バイク、三輪車、タブレットなどの医療機器や事務・運営用の機器供与されています。

また、プロジェクトでは、脆弱な立場に置かれた人々へ基礎的な保健サービスが提供されることを支援するため、HIVに感染している若者の心理社会的サポートを提供するデジタルプラットフォームも開発されました。

Edward Ampratwum

UNDPの担当者が空港のラボにある機材を確認しているところ

Photo: UNDP Ghana

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