
2025年3月5日、東京 – アフリカと日本は、若者主導の革新、起業家精神、そしてテクノロジーを通じて、アフリカの大きな可能性を開花させる重要な瞬間を迎えています。アフリカ開発会議(TICAD)は、長年にわたりアフリカと日本のパートナーシップの原動力となってきました。そして、TICAD9の開催が近づく中、UNDPは、より大胆で未来志向の多国間協力アプローチを呼びかけています。
東京でのハイレベルミッションを終えたアフナ・エザコンワUNDP総裁補兼アフリカ局長は、「TICADは、アフリカの最大の資産である若者によって推進され、大胆な投資、強靭な経済、そして持続可能な成長への足掛かりとなるべきです。」と強調した。訪問中、エザコンワ氏は、日本政府の関係者、在京アフリカ外交団のメンバー、民間セクターのリーダー、そして若者代表とのハイレベルな議論を交わしました。
変化する世界に向けた多国間主義の再活性化
エザコンワ氏の来日ミッションの重要なハイライトのひとつは、「東京会議2025:国連創設80年に問われる国際協調と平和の修復」における基調講演でした。そこで彼女は、民間セクターを含む非伝統的な開発パートナーを受け入れる新たな多国間主義の時代の到来を力強く訴え、国際的な平和と経済発展を推進する必要性を強調しました。
エザコンワ氏は、アフリカの経済回復力を強調し、大陸のGDP成長の加速と、若者の起業家精神やデジタル革新が変革を促進する上で重要な役割を担っていることを 指摘しました。また、アフリカ諸国がより良い投資機会と経済的主権を確保できるよう、より公平な貿易政策、産業化、そして国際金融システムの改革を求めました。
TICAD9:アフリカと日本協力に向けた大胆なビジョン
日本政府の関係者との議論の中で、エザコンワ氏はTICAD9を、より深いパートナーシップを育み、投資を加速させ、人と人との交流を強化する、ダイナミックで前向きなプラットフォームとして位置付けました。そして、アフリカ主導の共創を支え、若者の積極的な関与を促す重要性を強調した。
また、日本がアフリカ開発へ継続的にコミットしていることを評価し、特に若者の起業支援、持続可能なエネルギー転換、AIを活用したデジタル変革といった戦略的な分野が重要であると指摘した。UNDPは、「Youth TICAD(Y-TICAD)」をTICADの公式行事として認識し、アフリカと日本の若者の声が、国際開発の未来を形作る政策に反映されることを提唱した。
アフリカにおける民間投資の推進
エザコンワ氏は、日本の民間セクターとの対話を通じて、アフリカのスタートアップ・エコシステムへの投資を拡大する必要性を強調し、特にテクノロジー、金融包摂、産業革新への投資を呼びかけた。UNDPは、急成長しているアフリカのスタートアップ企業に資金を動員することの重要性を強調し、大陸全土の大学に設置されるイノベーション・ポッド (UniPods)や、アフリカのスタートアップ支援を目的とした「timbuktoo」などの取り組みを紹介した。
アフリカにおける民間投資の促進
エザコンワ氏と日本のビジネスリーダーとの協議では、「アフリカはビジネスの機会に満ちており、その最大の投資対象は若者である」との明確なメッセージを発信した。
彼女は、アフリカのダイナミックなスタートアップ・シーンを強調し、日本企業に対して、フィンテック、グリーンエネルギー、デジタルインフラなどの成長分野への共同投資の機会を活用するよう呼びかけた。 また、「timbuktoo」のような賢明な投資が、大規模な経済変革を促進できる好例であると強調した。
模擬アフリカ連合(MAU)を通じて次世代を育成
エザコンワ氏の来日ミッションの中での象徴的な出来事の一つは、 模擬アフリカ連合(MAU)第2回大会の立ち上げです。このイニシアティブは、UNDP、国際協力機構(JICA)、および上智大学の共催により開催され、学生がアフリカ連合(AU)の模擬会議を通じて政策課題に取り組み、アフリカの未来に向けた実践的な解決策を考案する機会を提供します。
エザコンワ氏は、このイニシアティブを推進している若いリーダーたちを称賛し、早い段階からのアフリカと日本の協力を深めるために、高校生を含むより多くの若者の参加を呼びかけました。
TICAD9に向け強化されたコミットメント
TICAD9の開催が近づく中、UNDPは、アフリカと日本の協力が大胆で具体的な成果を上げるよう、尽力し続けています。エザコンワ氏は、投資、技術革新、若者のエンパワーメントといった重要分野において、アフリカと日本の協力を拡大することによってTICAD9の成功を確実にするというUNDPの強いコミットメントを再確認しました。
今後も、日本の政府開発援助(ODA)の優先事項とアフリカの成長目標を調整し、大陸の豊かな資源と潜在力を活かして、包摂的かつ持続可能な発展を推進することに引き続き焦点を当てます。
UNDPは、政府、ビジネス、学術機関とのパートナーシップを強化することによって、TICAD9をアフリカの成長と、日本の信頼できる開発パートナーとしての役割を確立する重要な節目とすることを目指している。
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TICADについて - 1993年の創設以来、TICADは官民のグローバルなパートナーシップを促進する役割を果たしてきました。UNDPは共催者として、概念的・地域的な専門知識を提供するシンクタンクの役割を担い、TICADの推進を支えてきました。 また、UNDPは、持続可能な開発に向けた提言活動やパートナーシップの調整を支援し、アフリカ全域に広がるネットワークを活用して、ロジスティクスや運営面のサポートを提供している。
UNDPについて - 国連開発計画(United Nations Development Programme)は、貧困や格差、気候変動といった不公正に終止符を打つために闘う国連の主要機関です。170か国において、人間と地球のために総合的かつ恒久的な解決策を構築すべく、様々な専門家や連携機関からなる幅広いネットワークを通じ支援を行っています。詳細については、undp.orgをご覧ください。また@UNDPをフォローしてください。
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