地域主導のランドスケープアプローチ〜SATOYAMAイニシアティブ推進プログラム(COMDEKS)フェーズ4

Event Details
2025年4月22日
10時00分~11時30分
オンライン開催(一般参加はオンラインのみとなります。要事前参加登録。会場参加は招待客のみ。)
「SATOYAMAイニシアティブ推進プログラム」(COMDEKS)は、日本政府及び国連大学提唱のSATOYAMAイニシアティブの旗艦事業として、生物多様性保全と人間の社会活動の調和と共存を目指す現地活動を世界各地で支援するべく、2011年に始まったプログラムです。これは、地域を、行政区画で区切らない包括的な生態学的・生産的ランドスケープやシースケープとして捉え、そこにある生物多様性や自然資源の持続可能な保全と利用を、地域社会と共に促進することを目指す取り組みです。
日本の「里地・里山・里海」のように、人間の社会経済活動が地域の自然環境に根ざす社会生態的生産ランドスケープおよびシースケープ(socio-ecological production landscapes and seascapes: SEPLS)として知られる地域は、農業、漁業、林業などの第一次産業に加え、観光などさまざまな社会経済的利用価値・形態を含んでいます。これらのSEPLSの生産性と回復力は、それに依存する世界中のコミュニティの健全な社会経済活動、そして文化的アイデンティティにとっても重要な要素です。
国連開発計画(UNDP)は、日本政府環境省や生物多様性条約事務局の支援を受け、このCOMDEKSプログラムを10年以上にわたり実施してきました。2011年の開始以来3フェーズにわたり、世界20ヵ国で400以上のコミュニティプロジェクトを支援してきました。2022年より同プログラムは第4フェーズに突入し、日本政府環境省および経団連自然保護基金からの支援を受けて、現在15の途上国において、生物多様性保全の観点から重要なランドスケープ・シースケープを対象に、戦略的な地域支援活動が実施されています。
この度、この取り組みの狙いや意義、現在までの進捗を共有すべく、イベントを開催いたします。
2030年までの世界目標「昆明・モントリオール生物多様性枠組」は、自然を回復軌道に乗せるため、生物多様性の損失を止め、反転させることを目標にしています。日本においても、地球の持続可能性の土台であり人間の安全保障の根幹である生物多様性・自然資本を守り活用するための戦略「生物多様性国家戦略 2023-2030」が定められ、自然資本を守り活かす社会経済活動が推進されています。
昨年2024年11月に開催された生物多様性保全条約第16回締約国会議の場では、「ランドスケープ」レベルでのアプローチの重要性が謳われました。まさにそのランドスケープレベルでの“SATOYAMA”アプローチを世界各国で実現することを目指し、またコミュニティ動員のツールとしての指標の活用や参加国同士での知見共有も行いつつ推進する取り組みであるCOMDEKSの全体像や、対象国の現場における具体的な活動や成果をご紹介します。
記
- 日時:2025年4月22日(火)10時00分~11時30分
- 形式:オンライン開催
- 言語:日本語・英語 (同時通訳あり)
- 主催:経団連自然保護協議会、国連開発計画(UNDP)
- 共催:環境省
- 協力:SATOYAMAイニシアティブ国際パートナーシップ(IPSI)事務局
参加登録リンク
オンライン参加者の方は質問やコメントは事前登録の際にこのフォームにてお寄せください。
https://undp.zoom.us/webinar/register/WN_-lVVhbAQTiOuHP9Z6L3dTQ#/registration
暫定プログラム(敬称略) |
開会挨拶 経団連自然保護協議会 西澤敬ニ会長 環境省 松澤裕環境省地球環境審議官 |
COMDEKSフェーズ4概要と進捗報告 リサ・エドゥ、UNDP SGPプログラム パートナーシップ・スペシャリスト |
パネル・ディスカッション:地域コミュニティ代表者による活動紹介・進捗報告
IPSI事務局/国連大学高等研究所(UNU-IAS) スニタ・スブラマニアン、UNU-IASリサーチ・フェロー 住民主導の参加型ツールとしてのレジリエンス指標ツールキット コスタリカ アリアナ・アラウホ・レゼンテラ、コスタリカSGPナショナル・コーディネーター ニコヤ湾の諸島におけるシースケープ保全アプローチ トルコ ゴクメン・アルグン、トルコSGPナショナル・コーディネーター サムスン湿地ランドスケープにおけるトルコSGPによるCOMDEKSフェーズ4活動 カメルーン エメ・カムガ、カメルーンSGPナショナル・コーディネーター ボゴ・サヘリアンのランドスケープにおける活動進捗報告 セッションモデレーター: リサ・エドゥ、UNDP SGPプログラム パートナーシップ・スペシャリスト |
質疑応答 |
総括&閉会の辞 渡辺綱男 IPSI 事務局長/経団連保護基金運営委員長 |