UNDPと日本政府、パキスタンの州災害管理局(PDMAs)と沿岸部コミュニティによる災害リスク管理強化を支援

2024年9月10日
a group of people sitting at a table with a flower
Photo:UNDP Pakistan / Asfar Hussain

イスラマバード発 − UNDPは日本政府からの支援を受けて実施された「パキスタン沿岸地域における津波及び地震対策強化」プロジェクトの完了式をイスラマバードで開催し、同プロジェクトの成功を記念しました。

本プロジェクトは、パキスタン経済省と同国シンド州及びバローチスタン州の州災害管理局(PDMAs)と協力し、370万ドルをかけてシンド州マリールと西/ケアマリ・カラチ及びバローチスタン州グワダールの沿岸地域にて実施されました。津波と地震への備えに関するガイドラインの見直しや脆弱な沿岸部コミュニティの災害対応力・防災能力を強化することで同地域コミュニティへの地震・津波のリスクとその影響を軽減させるための取り組みで、またプロジェクト実施中にはジェンダーの公正性についても重点が置かれました。本プロジェクト完了後もその取り組みと成果を礎に、沿岸部コミュニティにおける津波及び地震対策が引き続き強化されていくことが期待されています。

ワジャハト・アハメド・シンド州PDMA局長補佐(土木担当)は「本プロジェクトは災害レジリエンス(対応力・回復力)を向上しようとする我々の取り組みにおける重要な布石となり、協力、専門知識、そして共通のコミットメントである人命救助の重要性を示しました。プロジェクトを通じて学んだ教訓を生かし、沿岸地域の脆弱なコミュニティの自然災害に対する対応力・回復力を高めていきたい。」と述べました。

和田充広在パキスタン日本国特命全権大使は、式典において「歴史的に自然災害の多い日本は、気候および災害リスク管理、防災、災害対応において重要な知識と経験を積んできました。日本の開発協力大綱は、貧困削減と持続可能な開発の実現において災害リスク削減の重要性を強調しています。日本はこの分野での専門知識を活用し、これらの取り組みを推進しています。」と話しました。

サミュエル・リズクUNDPパキスタン常駐代表は、「本プロジェクトを通じてコミュニティと関係機関はレジリアンス(災害対応力)を向上し防災知識を深めましたが、それはプロジェクトが完了した今後も当該地域への変化をもたらし続けていくことになるでしょう。今般の日本とUNDPの協力はよりレジリエントな(回復力・対応力のある)パキスタンの未来を築く上で重要な役割を果たしました。」と語りました。