日本とUNDPがアルメニアにおけるナゴルノ・カラバフからの避難民支援及びホストコミュニティの負担軽減に向け協力

2024年3月4日

署名式の様子

Photo: UNDP Armenia

青木豊・駐アルメニア共和国日本国特命全権大使とナティア・ナツヴリシュヴィリ国連開発計画(UNDP)アルメニア事務所常駐代表は、無償資金協力「ナゴルノ・カラバフからの避難民及びホストコミュニティのための基礎インフラ・社会統合支援計画(供与額4.32億円)」を行うため、協力に関する書簡に署名しました。

今回の調印式の議長であり、難民危機対応を統括するティグラン・ハチャトリアン・アルメニア共和国副首相は冒頭の声明で、「私たちは、同胞がアルメニア共和国で尊厳ある生活を送れるよう、長期的に持続可能な生活環境を確保するための活動を続けていきます。2023年10月以降、政府は既に難民の教育・保健サービスへのアクセスを確保するための措置を実施しています。また、負担可能な価格の住宅を提供し、雇用機会と強靭性を高めることを目的とした事業の実施は、我々の優先課題の一つです」と述べ、アルメニア政府による積極的な難民支援の取り組みを強調しました。

青木特命全権大使は、「日本政府は、アルメニアが困難な局面を迎えている今、アルメニアに寄り添い、困難を克服するための支援を提供したい」と述べ、アルメニアに対する日本の揺るぎない支援を表明しました。

ナツヴリシュヴィリUNDP常駐代表は、日本政府からの寛大な資金提供に感謝するとともに、アルメニア政府とのあらゆるレベルでの良好なパートナーシップに謝意を示し、「難民とホストコミュニティの強靭性を高め、持続可能な解決策を提供し、新たな雇用と生計の機会を創出し、社会的結束に必要となる環境整備を支援することは、UNDPの優先課題です」と述べました。

UNDPは2年間のプロジェクト期間において、特に女性と若者に配慮しながら、難民と地域住民の間の対話と信頼構築を促進し、ホストコミュニティにおける難民向けの基本的サービスと生活基盤のアクセシビリティと質の向上を図ります。また、一次医療施設へのニーズを踏まえた支援やクリーンエネルギーへのアクセス確保に加え、乏しい水資源を効率的に利用し、農業に依存する世帯の収入を増やすためにホストコミュニティで貯水池と配水施設を整備します。