平和構築の拠点へ:エチオピアIPSTI、新施設で能力育成を強化

2024年11月28日
a group of people posing for the camera

2024年11月16日、アディスアベバ — エチオピア国際平和支援訓練センター(IPSTI)は、平和および紛争管理に関する学びの機会を拡大するための新教場棟を開所しました。


この新しい施設は、日本政府とエチオピア政府の資金提供により建設されました。16教室を備えた3階建ての訓練施設が完成したことにより、IPSTIにおいて長期コース(平和及び紛争管理修士課程)と短期コースを同時に提供できる環境が整いました。


IPSTIは2011年に設立され、平和維持活動に携わる軍人、警察官、文民の能力を育成しています。これまでに681人(うち113人が女性)の訓練生がIPSTIで提供されるさまざまなコースを受講しました。その中にはエチオピア国外からの101人の訓練生も含まれ、主にタンザニア、ルワンダ、ジブチ、ブルンジ、カメルーン、中央アフリカ共和国、エジプト、ケニア、ウガンダ、ソマリア、マリ、リベリア、スーダン、南スーダンといった国々から参加しています。また、IPSTIは現在、修士課程の第3期生を受け入れており、近いうちに第4期生の入学が予定されています。

 

a group of people in uniform posing for a photo
a group of people sitting on a bench
a group of people standing in front of a building
a group of people posing for the camera

柴田裕憲駐エチオピア連邦民主共和国日本国特命全権大使は次のように述べました。「日本政府は、エチオピア政府及びIPSTIがアフリカ北東部の平和と安定に重要な役割を果たすと信じており、大きな期待を寄せています。また、IPSTI卒業生が平和維持活動で成果を上げることを通じて、IPSTIがアフリカにおける平和維持活動に関する学びを提供する卓越したセンターとしてその評判をさらに高め続けることを願っています。」


日本政府は2013年から現在に至るまで、UNDPが管理するプロジェクトを通じてIPSTIの訓練能力の強化に370万ドルを拠出しています。


IPSTIの司令官であるゲツ・タエ大佐は、次のように感謝の意を表明しました。
「IPSTIを代表して、日本政府が大学院プログラム、能力構築研修、研究および教場の建設において提供してくださった貴重な支援に、心より感謝申し上げます。これらのプロジェクトは、日本の皆様の揺るぎない献身と協力なしには実現しえませんでした。」
国連事務次長補 兼 UNDP危機局長である野田章子は、「平和維持活動は、紛争の影響を受けた国が持続的な平和を達成するための基盤となる要素です。この訓練センターを通じ、エチオピアは地域における平和維持能力の強化を牽引するリーダーとして認識されており、 UNDPと日本は共にこの重要な事業を支援できることを誇りに思います。」と述べました。


また、UNDPエチオピア常駐代表のサミュエル・ドーは、「日本はUNDPにとって長年の信頼できる戦略的パートナーです。2013年以来、UNDPの幅広いガバナンスおよび平和構築プログラムの一環として、日本と協力して平和支援訓練センターを支援してきました。この卓越した機関が成長し、アフリカ内外の平和維持活動に貢献する姿を目の当たりにできたことを大変光栄に思います」と述べました。