UNDP、ウクライナにてコミュニティの復旧と開発に関する研修を実施

2024年7月19日
テレビの前に立つ女性
Photo: UNDP in Ukraine / Oleksii Filippov

キーウ発 – 国連開発計画(UNDP)ウクライナ事務所は、地域復旧計画を支援するパイロット事業として、10のコミュニティの自治政府代表者を対象に研修を実施しました。

この研修は、ウクライナ地方・国土・インフラ発展省と共同で、日本政府からの資金拠出により実施されました。

2023年にパイロット事業の対象として選ばれたコミュニティはビロトセルキウスカ(Bilotserkivska)、ボホデュクヒウスカ(Bohodukhivska)、ヴァルキウスカ(Valkivska)、ヴィズニトスカ(Vyzhnytska)、クヤルニトスカ(Kuyalnytska)、ノヴォボボリンスカ(Novovolynska)、オクフティルスカ(Okhtyrska)、プリルトスカ(Prylutska)、フメリヴスカ(Khmelivska)、そしてチェルネチチンスカ (Chernechchynska)です。事業の一環として、UNDPウクライナ事務所は、「地域社会の復旧を優先する手法」を作成しました。

対象コミュニティは、復旧と開発計画、腐敗リスク調査、不正腐敗防止プログラムに関する専門的な助言を受け、現地の復旧や開発のプロセスの中で、透明性と説明責任を確保するためのロードマップとなることが期待されます。

また、各コミュニティの代表者は、危機対応や、復旧・開発計画の策定と実施に一般市民やさまざまな利害関係者を参加させるための学習について、テーマ別の研修セッションに参加しました。

「開発からコミュニティ復旧の実行まで、そして開発計画」と名付けられた研修コースは、パイロットコミュニティへの協力と支援の次の段階です。この研修によって、現地の自己統治団体は、現地レベルの包括的で住民中心の復旧・開発計画を実行する能力を構築できました。

UNDPウクライナの民主的ガバナンスチームリーダーであるオレーナ・ウルスは、現地コミュニティが質の高い投資プロジェクトを独自で立ち上げ、投資家を探すことの重要性を指摘し、さらに以下のように述べました。「地域の復旧と開発を成功させるためには、コミュニティの取り組みと能力が不可欠であるため、必要な知識とスキルをコミュニティに提供するのが私たちの仕事です。私たちは、コミュニティが効率的に復旧プロセスを計画し、実施し、監視できるようなツールを提供し、同時に一般市民やすべての関係者を巻き込むように努めています。」

参加したコミュニティの代表者は、ターゲットオーディエンス、特に社会的弱者のニーズに基づき、いかに地域の復興計画の中で優先的に復旧プロジェクトを開発するかを学びました。さらに、参加者は、期待されるプロジェクト成果の形成、現実的なプロジェクト予算の作成、プロジェクトの成功指標の決定、プロジェクト完了後の持続可能性の確保、プロジェクト実施成功のためのパートナーシップの構築などについても研修を行いました。

3つのモジュールで構成される、11日間のトレーニング研修の間、参加者は新しい実践的なスキルを獲得しただけでなく、地域復旧のポートフォリオと開発計画を考案しました。

コミュニティは、ドナーや潜在的なパートナーに投資可能なプロジェクトを提示しすることで、将来の投資を呼び込むことができるようになります。

*「地域社会の復旧を優先する手法」は、UNDPウクライナ事務所による支援と日本政府からの資金拠出を受けて、ウクライナ地方・国土・インフラ発展省によって開発されました。