未来への投資:ウクライナの若手ジャーナリストを「Reporter.Camp」通じて支援

キャンプ通じて、若手記者たちがパブリックスピーキングやカメラ前でのパフォーマンスを含む実践的なトレーニング・セッションに参加。

2025年2月20日
Group of ten smiling individuals in matching red hoodies, gathered in a circle.
Photo: UNDP in Ukraine / Yurii Bielakh

キーウ発 — ウクライナの全国学生ビデオコンテスト「Reporter」の受賞者を対象とした「Reporter.Camp」がキーウにて終了し、3名の若手ジャーナリストがメディア専門家による3日間の集中研修を通じて報道に必要なスキルを磨きました。

キャンプでは、パブリックスピーキングやカメラ前でのパフォーマンスに関する実践的な研修が実施されました。また、著名なウクライナ人ジャーナリストであるマリチカ・パダルコ氏、ナターリヤ・ナホルナ氏、さらに2023年ピューリッツァー賞受賞者であり、ドキュメンタリー映画『実録:マリウポリの20日間』のプロデューサーを務めたヴァシリーサ・ステパネンコ氏による講義も行われました。

映画監督のアフテム・セイタブラエフ氏は、ドキュメンタリー映画制作と偽情報との戦いにおけるその役割について講義を行いました。また、ウクライナのジャーナリストでテレビ・ラジオ司会者のロマン・コリアダ氏は、ラジオ業界での仕事についての見識を共有しました。

参加者はウクライナの公共放送局であるススピルネ・メディアを訪問し、ジャーナリストのアンナ・チェレドニチェンコ氏からテレビスタジオでのカメラワークについて学びました。その後、TikTokブロガーのルスラン・ツィハンコフ氏と会い、ソーシャルメディアで広く注目を集める知的コンテンツを作成する方法について話を聞きました。

コンテストは、ウクライナの若者のメディアリテラシー、創造性、ジャーナリズムスキルを向上させることを目的としており、重要なトピックを取り上げ、高品質で安全かつ倫理的なメディア環境の発展に貢献することを奨励しています。

全国の9年生から11年生、計260名が参加し、以下の3つのテーマのいずれかについてビデオストーリーを作成しました:

  1. 「文化は私たち」:  自分の町や村の伝統、アーティスト、文化的ランドマークに関する魅力的なストーリー
  2. 強靭性構築の鍵となるメンタルヘルスについて
  3. 「私のスーパーヒーロー」:  ウクライナをより良い場所にするために貢献し、他の人々を鼓舞する人物のストーリー

優秀作品10本の制作者は、キーウでの「Reporter.Camp」に参加する機会を得ました。

コンテストは、国連開発計画(UNDP)ウクライナ事務所が2023年に続き2年連続で支援しているものです。前年の受賞者は、ウクライナを代表するメディア専門家、司会者、および特派員よりファクトチェック、戦時下におけるメディア運営、ラジオ・テレビジャーナリズムの基礎に関する講義を受けました。

アンドリー・ナジョス ウクライナ文化情報政策省 副大臣は、若く才能があり、積極的に活動する個人を支援することは、ウクライナの未来への投資だと述べました。「これらの若いジャーナリストはすでに質の高いコンテンツを制作し、重要な問題を取り上げ、新しいウクライナのメディア環境を形作っています。パートナーであるUNDPウクライナ事務所と日本政府に心から感謝します。」「熟練で、良識を持ち、責任感がある、ウクライナにおける次世代のメディア専門家を皆さまと共に育成しています。彼らの活動を見ていると、ウクライナのジャーナリズムの未来は信頼できる人々に委ねられていることがすでに証明されています!」

クリストフォロス・ポリティス UNDP ウクライナ常駐副代表も、変革の促進力である若者を対象にした支援の重要性を強調しました。「UNDPウクライナにとって、若者支援は最優先事項の一つです。なぜなら、彼らが高品質なジャーナリズムの発展に貢献したり透明な情報環境の構築したりすることは、ウクライナの復旧と発展に不可欠だからです。」ポリティス副代表は続けて、「これこそが『Reporter』のようなイニシアチブが極めて重要な理由です。このイニシアチブでは若者にメディアコンテンツを批判的に分析するためのスキルを提供し、安全で透明な情報空間の創造に貢献します。若者のメディアリテラシーを強化することで、ウクライナ社会の強靭性が向上し、偽情報や情報操作に対抗できるようになります。これは戦争や地球規模の困難を経験している際には特に重要です。」

背景

「Reporter」コンテストは、ウクライナ文化情報政策省の国家メディアリテラシープロジェクト「Filter」が実施し、UNDPウクライナの支援および日本政府の資金拠出によって実施されています。また、コンテストのパートナーには、ウクライナ教育科学省とウクライナ公共放送が含まれます。