国連開発計画とシティ・ファウンデーション 5年連続で社会変革を目指す若者向け起業支援活動「Youth Co:Lab Japan 2023」を開催

2023年12月13日

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国連開発計画(UNDP)とシティ・ファウンデーションは、持続可能な開発目標(SDGs)達成を目指し、若者による社会革新や起業を支援する活動「Youth Co:Lab(ユース・コーラボ)」を5年連続で開催しました。

ユース・コーラボは、若者による社会革新への取り組みはSDGs達成に不可欠と捉え、政府や市民社会、民間を含む起業家エコシステムの拡充と、若者の社会・環境課題解決に向けた革新的なビジネスの支援に取り組んでいます。日本では、SDGs達成の目標年である2030年の折り返し点という節目の今年、「誰一人取り残さない」世界の実現のため、さらに大きな変革の必要性とイノベーションを生み出すエコシステムの重要性に着目しました。「若者が切り拓くイノベーション~加速と育成〜」をテーマに、トークイベント「日本ダイアローグ」とSDGs起業家コンテスト「ソーシャル・イノベーション・チャレンジ日本大会2023」を開催しました。 

「日本ダイアローグ」は、9月と12月の2回開催しました。9月に開催した第1弾のダイアローグでは「社会起業への第一歩~未来を語ろう〜 」と題して、アントレプレナーシップ教育とは何か、SDGs に貢献する 社会起業家の第一歩はどう踏み出すかの問いを中心に、パネルトークを行いました。 

このイベントでは、高校生起業体験プログラム「StartupBase-U18」の元参加者であり、現運営メンバーもある水門菜花氏をモデレーターに迎えました。文部科学省の濵﨑拓郎氏からは、「目の前にある壁を乗り越える力の育成」 というアントレプレナーシップ教育の定義や、政府の取り組みが説明されました。

高校生から実際にアントレプレナーシップ教育を受けてきた大学生社会起業家で、ソーシャル・イノベーション・チャレンジ2022日本大会「Leave No One Behind賞」受賞者でもある本嶋向日葵氏からは、自身の「冷蔵庫プロジェクト」と実体験が語られました。さらに、スタートアップエコシステム協会代表理事であり、文科省起業家教育推進大使の藤本あゆみ氏は、日本のスタートアップエコシステムの動きと、グローバルに活躍する起業家育成方についての意見を共有しました。社会起業家の第一歩の段階における、多種多様な人々を巻き込んで行動する力や、身近にある世界につながる取り組みの機会の活用、正しい情報に早く辿りつけるサポートの重要性が議論されました。   

10月に開催した第2弾のダイアローグでは、「社会起業家が羽ばたくには~未来を創ろう~ 」と題し、若手社会起業家・イノベーターがアイデアをいかに実装していくか、その過程に注目しました。

内閣官房・新しい資本主義実現本部事務局の阿部幸子氏より、2022年に発表された「スタートアップ育成5か年計画」の概要講演があり、その後のパネルトークでは経済産業省・経済産業政策局 の富澤由佳氏から、社会起業家に向けた具体的な取り組みや制度についても紹介がありました。起業家代表としては、現役高校生社会起業家で、ソーシャル・イノベーション・チャレンジ2022日本大会「CVC賞・審査員特別賞」受賞者の株式会社RelieFood CEO 加納颯人氏に登壇いただき、 社会実装時に直面した課題や乗り越え方が共有されました。
また、社会起業家育成に携わってきた シーヴィーシー・アジア・パシフィック・ジャパン(CVC)プリンシパルの高槻大輔氏からは、社会起業家が育ち、飛躍するために重要な視点・行動についての意見が述べられました。ユース・コーラボや若手雇用支援を展開してきたシティの犬飼篤子氏の司会のもと、伝える力、右腕となる仲間をつくる力、まわりの力を借りて行動する力など、社会起業の実装に必要な具体的なアドバイスが多く共有されました。 

11月21日には「ソーシャル・イノベーション・チャレンジ日本大会2023~最終ピッチコンテスト~」を開催しました。全国および海外から約30組の応募があり、1次審査、2次審査を通過した8組のファイナリストが、約140名のオンライン視聴者の観客と審査員に向けてビジネスアイディアを披露しました。  

様々な角度からSDGsへの達成に貢献するビジネスアイディアが発表され、以下、高校生を含む6組の皆さんが受賞者に選ばれました。今年の「若者が切り拓くイノベーション~加速と育成〜」のテーマに基づき、 SDGs達成への道のりとその先を見据える若者の視点を重視する「若者ビジョン」賞も授与されました。 

  • 最優秀賞およびCVC賞 「ケアラーに寄り添い 介護に驚きと希望をもたらす シルバーニア」 (株式会社想ひ人 金子萌氏)  
  • スケーラビリティ(汎用性)賞「ChatGPTベースの質の高いAI問診システムで医療従事者の不足を補い、世界の医療格差を減少させる」(DelphiMed  田中顕氏)     
  • 若者ビジョン賞   

    ー「Glabel Japan」(小谷理人氏)  
    ー「シロアリによる水素生成事業~シロアリ・微生物が日本を救う~」(HIM 髙橋英眞氏)   

  • 観客賞「海洋ごみMAPを活用した持続的な海洋ごみ回収システムの確立」(特定非営利活動法人クリーンオーシャンアンサンブル  江川裕基氏)  
  • CVC賞「フィリピン農家の貧困問題を解消する地鶏から揚げ店 」( TAO's NATIVE CHICKEN 峠 慶太郎氏)    

最優秀賞に選ばれた金子氏は、「この度は最優秀賞とCVC賞という素晴らしい賞をいただき大変ありがとうございます。受賞は介護問題に対する社会からの期待と受け止め、ケアラーが前向きに介護を続けていけるよう、この事業を進めて参ります。皆様ご支援のほどどうぞよろしくお願い申し上げます。 」とその決意を語りました。  

受賞者およびファイナリストは、日本を含めアジア太平洋地域の20か国から集まるユース・コーラボの選抜チームとともに、2024年2月から始まるオンライン・アクセラレーター・プログラム「スプリングボード・プログラム」(研修)に参加します。さらに同プログラムで成果を上げた上位チームが、日本代表として、来年開催予定の「アジア太平洋サミット2024」で事業を紹介します。 

 

イベントの録画(オリジナル音源)は以下で視聴できます。


Youth Co:Lab(ユース・コーラボ)について  
国連開発計画とシティ・ファウンデーションの共催で、起業家エコシステムの強化を目的に、2017年にアジア太平洋地域で発足しました。若者がリーダーシップを発揮し、社会革新を起こし、起業家精神を持つことによりSDGs(持続可能な開発目標)実行の加速を目指す、若者向けのエンパワーメントプログラムを展開します。産学官民と若い世代を繋いで対話を促すほか、SDGsの達成を目指す社会起業家コンテストを開催、入賞者にメンター制度などの独自のネットワークを活用したオンライン・アクセラレーター・プログラム「スプリングボード・プログラム」を提供し、起業家エコシステム内の協力団体と連携しながら若者の21世紀を生きるスキル開発に取り組んでいます。 

日本におけるユース・コーラボの詳細は、国連開発計画(UNDP)のウェブサイトおよびソーシャルメディアにて随時発信しています。https://bit.ly/YCL_TRO | Facebook & X (旧Twitter): @UndpTokyo 


国連開発計画(UNDP)について 
UNDPは貧困や格差、気候変動といった不公正に終止符を打つためにたたかう国連の主要機関です。170か国において、人間と地球のために総合的かつ恒久的な解決策を構築すべく、様々な専門家や連携機関からなる幅広いネットワークを通じ支援を行っています。
https://www.undp.org/japan  | Facebook & X (旧 Twitter): @UndpTokyo  


シティについて 
シティは、国際取引を必要とするお客様のための卓越した金融パートナー、ウェルス・マネジメント分野のグローバルリーダーであり、米国市場で高く評価されているパーソナル・バンキング事業を展開している金融機関です。世界約160の国と地域において、個人、法人、政府機関などのお客様に、幅広い金融商品とサービスを提供しています。
www.citigroup.jp | www.citigroup.com | X (旧 Twitter): @Citi | YouTube: www.youtube.com/citi | Blog: http://blog.citigroup.com | Facebook: www.facebook.com/citi | LinkedIn: www.linkedin.com/company/citi 

シティ・ファウンデーションについて
シティ・ファウンデーションは、経済的困難に直面する世界中の人々の生活の質の向上をミッションとした、シティグループの慈善基金です。ファイナンシャル・インクルージョン、若い世代の雇用、健全で活力に富む社会の実現などの取り組みに投資しています。シティグループの持つノウハウや社員のボランティア参加をフルに生かした活動を進めています。詳しくはwww.citifoundation.comをご覧ください。