太平洋地域における公正なエネルギー移行を通じたGX推進に向けた島しょ国リーダーによる政策対話

公開イベントを7月12日にハイブリッド形式で開催

2024年6月27日
Photo: UNDP Papua New Guinea
イベント詳細

12 7月 2024

10:00 – 12:10

ハイブリッド形式 (国連大学エリザベス・ローズ国際会議場 / オンライン )

ENGLISH

地球の平均気温が0.1度上昇するだけで、気候変動により引き起こされる災害の脅威は格段に高まります。これらの災害は脆弱な自然生態系や社会経済システムに影響を与え、ひいては社会の不安定化に拍車をかけることになります。太平洋地域の島しょ国はこのような気候危機の最前線に立たされています。島しょ国が持続的な発展へ移行するためには、化石燃料への依存からの脱却や国民一人一人が気候変動による影響に適応していくことのできるシステムを強化していくとともに、成長戦略における革新的かつ変革的な転換が求められているのです。

このような現状を踏まえ、太平洋地域におけるグリーントランスフォーメーション(GX)と気候レジリエンスを促進するため、国内政策の立案、国際社会との協力連携、南南・三角協力の果たすべき役割などについて、太平洋島しょ国および日本の政府関係者と民間企業の代表者による政策対話イベントを、2024年7月12日(金)にハイブリッド形式にて開催いたします。

本イベントの議論では、国内に潜在するポテンシャルの有効活用、経済見通しの強化、国際協調・官民連携などをテコにGXを推進していくにあたっての政府のリーダーシップについて焦点をあて、政策対話を通じてGXの様々な側面について論じるとともに登壇者それぞれの視点や意見の共有を通じ、第10回太平洋・島サミット(PALM10)に向けた機運を高めることを目的としています。

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背景:

日本政府はGXの推進により温室効果ガスの排出量をゼロにするとともに、産業競争力を向上させ経済成長を促進することを提唱しており、国内で今後10年間の間に、カーボンプライシングなどの導入を含む約150兆円のGX(公的および私的)投資の達成を目指しています。2021年6月に開催されたG7サミットでは、当時の菅首相は2021年からの5年間で約600億ドルの支援金を提供する意向を発表し、同年12月のCOP26では、アジアおよびその他の地域での脱炭素化支援に約100億ドルを追加で提供する意向が岸田首相により表明されました。

日本はUNDPの主導で全世界において実施されている「気候の約束(Climate Promise)」イニシアチブの主要な支援国であり、技術革新を通して「脱炭素化と気候変動への適応に貢献する」という理念に基づき、UNDPによるプロジェクトを通じて28の国と地域を支援してきました。UNDPは、2023年から新たに日本による支援を受け、「気候に対して強靱な発展及びネット・ゼロに向けた太平洋地域におけるグリーントランスフォーメーション推進計画(太平洋島しょ国グリーントランスフォーメーション・プロジェクト)」をパプアニューギニア、サモア、東ティモール、バヌアツで実施し、島しょ国における輸送セクターの脱炭素化、再生可能エネルギーやクリーンエネルギーの推進に取り組んでいます。


GXと太平洋・島サミット(PALM):

太平洋・島サミット(PALM)は、日本と太平洋島しょ国地域との長年にわたるパートナーシップに基づき1997年に発足した国家レベルの対話プラットフォームで日本及び太平洋地域の18か国が加盟しています。日本と太平洋島しょ国はPALMの枠組みを通じて連携を強化するとともに共通の課題に取り組んできました。2024年7月に実施されるPALM10は3年に一度実施される対面による首脳級会合です。

気候変動や自然災害の影響は、PALM加盟国すべてにとって共通の最優先課題の1つであり、極端な気象パターンや海面上昇などの問題は地域全体のコミュニティの暮らしを脅かしています。島しょ国における限られた資源、狭い国土、化石燃料への強い依存などはこれらの国が抱える脆弱性をさらに深刻化なものにしています。PALM加盟国は、気候変動によってもたらされた多くの課題に直面しつつも、多様な生態系を保護するだけでなく持続可能な生活を築くことで、多様な文化を向上させることを目指してきました。このような太平洋島しょ国が抱く持続可能な経済を構築するという目標は、GXを加速させることで達成できると考えられています。


記 

開催日時:2024年7月12日(金) 午前10時~午後12時10分(日本時間)

開催形式:ハイブリッド

会場:国連大学5階エリザベス・ローズ国際会議場 / Zoom Webinar 

言語:日本語・英語(同時通訳あり)

主催:国連開発計画(UNDP) 

事前参加登録


プログラム

祝辞 外務省代表 (調整中)

開会挨拶 カンニ・ウィグナラジャ 国連事務次長補 国連開発計画(UNDP)総裁補 兼 アジア太平洋局長(ビデオメッセージ)

第1部:基調講演とビデオ上映

太平洋地域のGXに関するUNDP制作ビデオ上映(5分)

基調講演「カーボンニュートラルに向けたエネルギー転換のための総合的なアプローチと国際開発支援(仮)」:  田村 堅太郎 公益財団法人 地球環境戦略研究機関(IGES)プログラムディレクター

第2部:ハイレベル政策対話「私たちの望む未来-太平洋地域におけるGX転換への変革的シフト」

セッションモデレーター:山本晃子 UNDP環境エネルギーチーム アジア太平洋地域チームリーダー

パネリスト: 

  • パプアニューギニア政府代表(TBC)
  • サモア政府代表: Mr. Kalavini Shalom Maualaivao, Assistant Chief Executive Officer, Transport and Infrastructure Sector Coordination Division, Ministry of Works, Transport, and Infrastructure
  • バヌアツ政府代表: Mr. Antony Garae Liu, Director, Department of Energy, Ministry of Climate Change and Natural Disaster
  • 日本の民間セクター代表(TBC)
  • 環境省代表(TBC)

閉会の辞

  • 伊藤信太郎 環境大臣
  • ハジアリッチ秀子 UNDP駐日代表

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*プログラムの内容は、今後、変更する可能性があるのでご了承ください。